大人には話すことから始めるほうが効く理由

文法も単語も揃えてから話そうという計画は、なかなか終わりません。大人の学習者が話すことから始めたほうがいい理由をまとめました。

英語をやり直す大人の計画は、だいたい似ています。文法書を一冊終えて、単語を一日三十個覚えて、そのあとに話し始める、という順番です。ところがこの計画には、最後の段階がなかなか来ないという問題があります。

準備が整う日は、いつまでも先へ延びていきます。まだ足りないという感覚は、勉強するほどむしろはっきりしてくるからです。そこで順番をひっくり返してみよう、というのがこの記事の提案です。話すことを最後の関門ではなく、最初の一歩に置くのです。

すでに十分に知っています

学校で英語を学んだ大人なら、少なくとも数年の授業を通り抜けてきています。英文を読めばだいたい意味がわかり、聞いていれば知っている単語が耳に入ってきます。このように読んだり聞いたりすれば理解できる知識を受動的な知識と呼びますが、大人の学習者にはこの蓄えがすでにかなり積み上がっています。

問題は、知っていることと取り出して使うことのあいだの距離です。読めばわかる単語も、話す瞬間には出てきません。この距離は知識を増やしても縮まらず、取り出して使う練習をして初めて縮まります。だから大人に必要なのは、入力を増やす勉強よりも、すでにある蓄えを取り出してみる練習です。

つまる瞬間こそ、いちばんの学びどきです

話していると、必ずつまる瞬間が来ます。言いたいことははっきりしているのに、ちょうどいい表現がない瞬間です。その瞬間ごとに、いま自分に必要な表現のリストが一つずつ増えていきます。単語帳をいくらめくっても作れないリストです。

そうして必要に迫られて調べた表現は、その状況ごと記憶に残ります。昨日つまって調べた表現が、試験のために覚えた単語より長く残るのはそのためです。話すことを先にすれば、何を勉強するかが自然と決まっていくわけです。

  • 今日あったことを一つ選んで、英語で三文だけ声に出して話してみましょう。つまった表現だけ、そのつど調べれば十分です。
  • 調べた表現はすぐに文に入れて、もう一度話してみましょう。目で確かめるだけで済ませると、次も同じところでつまります。
  • 同じ話題を翌日にもう一度話してみましょう。昨日つまった場所が通じる感覚が、続ける理由になります。

失敗ではなく、整えている途中です

大人が話すことを先延ばしにする本当の理由は、たいてい怖さです。ぎこちない文を口にした瞬間に、実力が見えてしまうと感じるからです。けれど話すことにおいて、ぎこちない文は失敗ではなく下書きに近いものです。文章を書くときに下書きを直していくように、話も、まず口にしてから整えるのが自然な順番です。

完璧な文を待っているあいだに、意味の伝わる文を話す機会が過ぎていきます。

実際の会話で大事なのは、文法の完成度よりも、意味が伝わるかどうかです。少しぎこちなくても意味が通じる文をまず作り、より自然な表現はそのあとで重ねればいいのです。この順番を受け入れると、口を開くのがずっと軽くなります。

気をつかわなくていい練習相手

こうしたことがわかっていても、人の前でぎこちない下書きを口にするのは負担です。だから、判断しない練習相手がいると、始めるのがずっと楽になります。何度つまっても何度言い直しても表情の変わらない相手なら、残った力をまるごと整えることに使えるからです。

Griingは、そんな練習相手になろうとして作られたメッセンジャー型のAIコーチです。会話のなかで使った表現が残高のように自動でたまっていき、忘れかけたころに、コーチのほうから先に取り出して尋ねてくれます。

1文ずつ積み重なる英語を、今日から始めましょう

無料で始める

ブログ一覧に戻る

大人には話すことから始めるほうが効く理由 · Griing